ゲノム編集と遺伝子組み換えの違い。人間にゲノム編集を用いる研究も!

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ゲノム編集と遺伝子組み換えの違いや、そもそもゲノム編集とは?クリスパーキャス9、ゲノム編集の実用例など、人間の受精卵にゲノム編集を用いる研究解禁についてなども紹介していきます。

 

ゲノム編集とは

遺伝子の配列を操作する技術のことで、病害虫に強い農作物を作ったり、遺伝子による疾患の治療に使われる最先端の技術です。カリフォルニア大学のジェニファー・ダウドナ教授が開発した”クリスパーキャス9”によって、ゲノム編集の活用が急速に高まっています。

クリスパーキャス9とは

皆さんご想像の通り、従来は遺伝子操作には膨大な時間と手間がかかっていました。しかし、クリスパーキャス9を使えば、アプリを操作するように目的の狙った遺伝子操作を行うことができます。遺伝子操作技術に革命をもたらした大発明で、様々な領域での活用・応用に期待がかかっています。

 

ゲノム編集の実用例

ゲノム編集は農業や動植物、生命工学など様々な領域での活躍が期待されていますが、どんなことが実際にできるのかを紹介していきます。

魚の大きさを1.5倍に!

ゲノム編集を使えば成長を促し、魚の身体量を増やし”食べれる部分”を増やすことができます。実際にマダイを通常の1.5倍まで大きくすることに成功しています。

トマトの日持ちを数倍に!

トマトは普通腐ってしまうまで数日間~10日ほどですが、日持ちさせるようにゲノム編集したトマトでは60日間腐らないトマトにもすることができます。

 

そもそもゲノムとは

ゲノムは、”遺伝子情報の全て”という意味です。

遺伝子組み換えとゲノム編集の違い

品種改良の手段の1つに「遺伝子組み換え」や「ゲノム編集」があります。違いについて紹介していきます。

遺伝子組み換えとは

遺伝子組み換えとは、別の生物の遺伝子を組み込ませることで、元々は無かった性質を付け加えて品種改良するという方法です。

 

ゲノム編集とは

変えたい遺伝子を取り除き、自然の修復作用によって性質を変えて品種改良するという方法です。実際にマダイの「筋肉量を調整する遺伝子」を弱めてマダイの身体が大きくなるよう養殖したり、トマトの「熟成を促す遺伝子」を弱めてよろ長く日持ちさせることに成功しています。

 

簡単にできるゲノム編集

トマトの日持ちが伸ばすゲノム編集を例にすると、いかにゲノム編集が手間のかからないものかが分かります。”普通のトマトの葉っぱを、遺伝子を変化させる溶液に浸す”。なんと、これだけでゲノム編集は完了です。あとは、大事に育て上げるだけでゲノム編集が行われたトマトが完成します。

 

ゲノム編集の課題

近年急速に広まった最新技術なのでルールや基準がまだ整備されていないので悪用や想定外のリスクが生まれる可能性があるのです。

 

ゲノム編集を人間の受精卵に用いる研究

人間の受精卵にゲノム編集を用いる研究が日本でも2019年4月から解禁される見通しとなりました。ゲノム編集を用いれば、より社会で優遇される才能を秘めた人間を育てられる可能性ももちろんありますが、今回研究対象として認められたのはあくまで”不妊治療分野”においてだけです。生殖補助医療に役立つ研究分野においての研究だけになる見通しです。